リッチーブラックモアのひねくれチョーキング&ヴィブラート [ペンタトニック・スクール]
久々登場のギターソロ解説です。
前回に引き続き、ディープパープル・リッチーブラックモアです。
今回はその中でも圧倒的代表曲『Smoke on the Water』に挑戦。
今回はその中でも圧倒的代表曲『Smoke on the Water』に挑戦。
まずは動画を確認。
いまさら説明するまでもなく、この曲のリフはエレキ・ギターを持っている人間なら世界中の誰もが必ず弾けるといっても過言ではないほどに有名です。
しかし、ギター・ソロになると「???」となる人も多いはず。
自分も今回コピーするまでそんなうちの一人でした。
自分も今回コピーするまでそんなうちの一人でした。
聴いてみるとわかるけど、意外と速いし複雑だし、難しそうに思えます。
実際、思った以上に難しかったです。
実際、思った以上に難しかったです。
それでも何とか、噛み砕いてブロックごとに分けてみると、リッチーの思想などが見えてきて弾きやすくなると思います。
さて、解説に行きましょう。
このソロは基本的にはGmスケール一発で弾いています。
ただ、開放弦~15フレットとかなり広範囲に指板上を動いているのですごく複雑なことをしているように思えます。
しかし、こんな感じで「主に3つのブロックに分けて行き来している」と考えるとかなり分かりやすくなると思います。
ソロの前半は、こんな感じでスライドや平行移動(リニア)を使いながら、分かりやすく移動していますね。
このスムーズなポジション移動はかなり使い勝手が良さそうです。
是非とも覚えておきたい。
是非とも覚えておきたい。
でもって、12小節目で急にこれまでと違う音遣いが出てきて「ん?」と混乱します。
しかし落ち着いて考えるとこれは、ペンタトニックのポジション2に♭5thと増6度を足して視覚的にも運指的にも分かりやすくするお馴染みのパターンです。
ローフレットで出てきたので一瞬混乱しますが一度理解してしまえば簡単。
さらに言うと、この部分のポジションとほぼ同じ指使いで行けてしまうので、2ブロック合わせて覚えてしまえば、かなり応用の利くものになります。
経過音として、ここのブロックも合わせると、同じ指使いでかなり幅広く指板を移動できるようになります。
リッチーすげぇな。
最後はこんな感じで2ブロックを行って戻ってフィニッシュ。
ポジションの確認はこんな感じ。
で、移動の時・フレーズの始まりは1つ前の小節から”食って”入ることが多いです。
ストレートなマイナー・スケールなのに、どこかストレートなロックっぽくない、ジャズっぽい雰囲気がほんのりと感じられるのはそのせいかもしれません。
もう一つこのソロで特筆なのは、クォーター・チョーキングと小さい波のヴィブラートです。
チョーキングでは良く「小さく痙攣するようなヴィブラートは駄目だ、大きく揺れる波にしろ」と言われます。
しかしここではその、小さく痙攣するようなヴィブラートが多用されています。
これはあくまでも俺の憶測だけど、ジャズ・ギターではヴィブラートやチョーキングは普通使いません。
ロック然とした大きなヴィブラートや派手なチョーキングを減らすことで、先の食い気味のフレーズ・インと合わせてほんのりジャズっぽい雰囲気を醸し出そうとしていたんじゃないか?と。
ロック然とした大きなヴィブラートや派手なチョーキングを減らすことで、先の食い気味のフレーズ・インと合わせてほんのりジャズっぽい雰囲気を醸し出そうとしていたんじゃないか?と。
ただ単に「ヴィブラートは大きく」とか「チョーキングは正確な音程で」とか言われてたのをひねくれて逆に弾きだしただけかもしれません。
どちらにせよ重要なのは、大きい波のヴィブラートも、正確な音程のチョーキングも弾ける上で、あえて逆のプレイを”自分の意志でコントロールして弾ける”ということ。
そうやって意図してフレーズにひねくれた”癖”をつけることで印象的なものにしている。
それこそがこのソロの神髄。
リッチーはこれをその場のアドリブでやってたって言うんだから、まさに神業!
今回コピーしてみて、あらためてそのすごさを再確認できました。
コメント 0