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よいこの速弾き講座 【第一回】 3音2セットの6連符 [よいこの速弾き講座]

さてさて、大分前に予告していた『よいこの速弾き講座』ようやくやる気になりました。
本当はずっと前にいちど記事は書いていたのですが、ようやく書き終えたと思った瞬間にソネブロが落ちてしまいました。
そういうときに限ってバックアップをしていないのが世の常で、
それまでの2時間くらいが全て無に帰したのでした。

それ以降完全に気力を失っていたのですが、なんとか少しずつ書き進めてきました。
まぁ、『速弾き講座』と言っても、自分が速弾きできるわけでもないので
“みんなで一緒に練習して行きましょう”というのが本当の目的です。

ひとつだけ注意点があるとすれば、今回は中・上級者向けのお話になりますので、
ピックの弾き方とか、運指のスムーズなやり方とか、そういった話は省略です。
それぞれ速く弾けるやりかたを研究してくだしゃい。

と、前置きが長くなりましたが早速行ってみましょう。

ここで紹介するやり方は、もしかしたらかなり邪道なのかもしれませんが、
手っ取り早く速く弾けるようにためには、まずそのスピードに慣れてしまうのが一番なのではと。
とにかく右手を高速で動かせるようになればあとは勢いで何とかなるんじゃないかと。

とりあえずギター弾きの永遠の憧れ“6連符”をとにかく弾きまくってみよう。
というのが第一回のテーマです。
といっても、最初から複雑なフレーズなんて無理ですよね。
まずはシンプルなところからやっていきましょう。

速弾き系では常套手段となっている、1弦上で3音を出すパターン。
これを「2個1セットにして6連で弾きまくる」というのが目標です。

以下の3つの譜例はオジーの『Scream』でプレイしたガス・Gのソロから抜き出したものです。
このアルバムでガス・Gはやたらとこの“3音2セットの6連符”を連打してますので格好の素材でガンス。

letme.gif(以降、画像は全てクリックで拡大)
↑ まずは譜例を。
これだけ見ると、すごく大変そうでいきなり嫌になってしまいそうですね。

6ren_1.gif
↑ そこで、使用している音をスケール風に並べてみましょう。
1弦上に3音ずつ。運指はお好みで。

こうしてみると、動き自体はかなりシンプルで自分でも行けそうな気がしてきたでしょう?

koseiG.gif
↑ これは必要ないかもしれませんが、いちおう解説なども。
ここで使用しているのは「Key G」の構成音です。
これをひたすら連打して上昇するだけ。というシンプルな構成なのがわかりますね。

さぁ、あとは練習あるのみです。


↑ と言っても、最初からいきなり超スピードで弾けるわけがありません。
はじめはゆっくりと、確実に弾けるスピードから始めましょう。

最初の動画は BPM 80 くらいからスタートです。
目標とするスピードは BPM 130 です。
この速さに向かって少しずつ、少しずつスピードアップして行きましょう。

普通のフレーズは左手主導で練習していきますが、こういう連射系のフレーズを練習するときは、まず右手のピッキングでリズムを正確に刻み込むことを心がけます。
そのリズムに左手の指を乗せるような感覚で弾いていくとスムーズに上達する(と思います)

スピードアップして行くコツとしては、最初はゆっくり確実に弾けるスピードで。
そうしたら次の目標となる、いまよりも少しだけ速いスピードに挑戦します。(BPM+2 くらい)
ちょっと速くしただけなのに、なかなか上手く弾けないこともあると思います。

そんなときには、逆転の発想で、さらにもう少しスピードを上げて弾いてみましょう。
(最初のスピードより BPM+20くらい)
まともに弾けなくても、メタメタになってもいいから、とにかく限界スピードに挑戦してみましょう。

ある程度そのスピードに慣れてきたら、目標スピードに再度挑戦してみましょう。
「あ、何だか弾けそうな気がする」と思ったら成功です。
この感覚を確実なものにするために、目標スピードをさらに何度も弾き込みましょう。

上手く行かなくなったら、もういちど確実に弾けるスピードまで戻ってこのサイクルを繰り返しましょう。そうやっているうちに、ちょっとずつスピードが上がって行くと思います。
もちろん、調子の波の好不調があって、昨日出来ていたことが今日出来なかったりすることもあるでしょう。でも、昨日まで全く出来ていなかったことが今日いきなり出来るようになったなんてこともあると思います。

はっきり言いますが、速弾きがひと月やふた月でできるようになるわけがありません。
じっくり、焦らず、諦めずに、半年とか1年とか、2年くらいかけてでも少しずつペースアップして行くくらいの根気が必要です。

まぁ、プロのギター弾きではないので、別に明日すぐに弾けるようにならなければならないとか、
そういうことも無いので、のんびりやっていきましょう。

諦めずに練習を続けるコツは、1つのことに集中し続けるのではなく、
いくつかの目標を平行して練習することです。
そうすれば飽きもなかなかこないでしょう。
1つめの譜例を覚えたら、今度はもう少し複雑なフレーズに挑戦しましょう。

letit.gif
↑ 今度は3音を連打せず、1回ずつで上昇していくパターンです。
アルバムでは32分音符(!!)なのですが、便宜上6連符に置き換えました。

6ren_2.gif
↑ これもまた使っている音を指坂上に並べてみましょう。
使用する Key は Am なのですが、途中でバッキングのキーが B♭に変わります。
それに合わせて、B音が一箇所、3弦15フレットのB♭音に変更されています。
さらにそれによって、運指がよりシンプルでやりやすくなっているのが分かると思います。

koseiAm.gif
↑ 参考までに、Am の構成音です。今回もこれをシンプルに上昇するフレーズです。

3音ずつで弦を移動する場合、エコノミー・ピッキングってヤツが使いやすくなります。
もちろん漢のオルタネイトでやってもかまわないのですが、
せっかくなので、譜例にあるようにエコノミー的なものにも挑戦してみてはいかがでしょうか。


↑ 偉そうなこと言って、自分は全然できていませんが・・・・いちおうサンプル動画です。
このフレーズの目標スピードは BPM 150 です。
かなり速いので、そういった意味でもエコノミー・ピッキングは必要かもしれません。

↓ 最後の譜例は目標スピード BPM 110 と少し遅めとなっています。
しかし、今度はちょっとしたポジション移動というか、いわゆる“リニア”的な動きがあります。

digme.gif

6ren_3.gif
↑ 1,2弦上を3音ずつのセットで移動していきます。
色の付いた枠で囲んだ部分を1セットとして憶えておくと理解し易いかもです。
高速でポジション移動する感覚をなんとか身につけられるように頑張ってみましょう。

koseiEm.gif
↑ Emの構成音でしゅ。
こうして見てみると、1つめの譜例の G と同じ音を使っているのが分かると思います。

つまり、このポジションでそのまま G のキーとして使うこともできます。
その逆に、1つ目のポジションをEmで使うこともできます。

また、スケール的なポジションというのは、ココでも書いてあるように
指坂上を移動することで別のキーに移動することができます。
とくに3つ目のは簡単で憶え易いですし、応用もききやすいので憶えておいて損は無いと思います。


↑ またも下手くそな演奏で申し訳ないですが、いちおうのサンプル動画です。
こんなんでも頑張って一緒に練習していきましょうという気持ちです。

1つフレーズを憶えようと思ったら、そのポジションでいろいろ遊んでみるとよりスムーズに憶えられると思いましゅ。
たとえば、2つめのヤツみたいにてきとうに連射するだけでもそれらしいフレーズになります。
3つ目のみたいに、ワウをかけてプリングを多用すればカーク・ハメット風にもなりますな。

とまぁ、いろいろと偉そうなことを延々と言い続けてきたわけですが、
もちろん自分がそんな風に弾けるわけもなく。ただひたすら努力している途中であります。
そういうわけで、こちらから一方的に何かを教えるとか、そういうのではなく、みんなで一緒に練習して行こうというのが狙いです。

さて、次回は(あるとすれば)フィンガリング強化に挑戦してみましょう。
参考アルバムは Megadeth の 『ENDGAME』です。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。
また、次回があれば・・・お会いしましょう。


nice!(9)  コメント(14) 
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コメント 14

dime-333

下手くそだなんてとんでもない!
流石であります!
私はここ何ヶ月ギターに触れてないよ…orz
by dime-333 (2011-10-25 23:08) 

Studio-Oz

おはようございます。

勉強になります!!
教則PVも凄くかっこいいですね。
ピッキングもとても上手ですよ!!
この講座は受講したいですね~

PVの終了時に出る画面・・・
思わずレスポールで弾くDEEに見入ってしまいました。
かっくいい・・・

by Studio-Oz (2011-10-26 06:47) 

ginchanx_5150

なんと!!!
この歪量でこれだけそれぞれの音が出ているとは♪
凄いです。
ARCH ENEMYのクリスさんもこういう速弾きばかりで、
全然コピーできないんです><
参考にさせて頂きます!!!
なので、このワウと真空管ペダル下さいwww
冗談はさておき、この最初の絵といい、、
演奏といい、、
かっこいい、、、、
by ginchanx_5150 (2011-10-26 17:42) 

haku

おぉ、素晴らしい教則ビデオですねぇ!
この講座、修得したいですぅ♪
なんかちょっと弾けそうな気がしたので、
頑張りたいと思います!! (^0^)b
by haku (2011-10-26 19:59) 

KOVCH

dime-333さん、こんばんは。
実はこれ、何回か弾いて一番イイヤツをのせてます^^;
せめて成功率90%くらいにはしたいです・・・

自分はもうずっと自転車に乗ってません^^;
少しずつでも体を鍛えたいとは思っているのですが。。
by KOVCH (2011-10-26 20:04) 

KOVCH

Studio-Ozさん、こんばんは。
講座の続きも出来るだけはやくやりたいのですが・・いつになることやら^^;

こういうことをやるのは、実は自分のためにもなるので、できるだけ続けてみたいと思ってます^^

DEEのレスポールの絵は自分でも気に入ってます^^
ビデオ撮りも慣れてきたのでもう少しやってみたくなっているのですが、カメラを借りなければいけないのと、部屋を片付けなければいけないという2つのハードルがあるのでなかなかやる気がおきません^^;
by KOVCH (2011-10-26 20:08) 

KOVCH

ginchanxさん、こんばんは。
最初に簡単なフレーズでスピードに慣れると他の曲でもなんとなく「弾けるかも」って思えるようになると思います。(実際に弾けるわけではありませんが^^;)
まぁ、挑戦してみようかっていう気にはなると思います^^

自分で言うのもなんですが、このVTDとワウは最高ですよ^^
by KOVCH (2011-10-26 20:20) 

KOVCH

hakuさん、こんばんは。
この「何となく弾けそう」ってのがこの講座の肝ですね^^
やってることは邪道かもしれませんが、弾いてて楽しければそれで良いんではないかと^^
みんなで一緒に頑張っていきましょう^^
by KOVCH (2011-10-26 20:22) 

DON

こんばんわ~。

すっ、凄い(^。^;)
やはり、こういう練習もしなくてはダメなんですね~。
このビデオ、ダウンロードしなくちゃ!!

継続してみます(*^^)v
by DON (2011-10-26 22:31) 

TURKU

譜面だけ見ると無理だろうなって思いますが、構成音に注目すると、挑戦してみようかなって気になります。
不思議なものですね。
弾けなくても限界スピードで挑戦するって、目から鱗でした。
by TURKU (2011-10-26 23:22) 

luca

これは素晴らしいです!
一つ目の譜例は軟弱者の俺なんかはハンマリングに逃げそうですが
せっかくなのでフルピッキングの練習をしてみようかと思います。
by luca (2011-10-27 17:21) 

KOVCH

DONさん、こんばんは。
まぁ、しなければいけないということはないですが^^
興味がわいたら是非試してみてください。
こういうのも楽しいですよ^^
by KOVCH (2011-10-27 21:06) 

KOVCH

TURUKUさん、こんばんは。
こうやって指坂に並べてみると印象が全然かわりますよね。
「何となく弾けそうだな」って思ってもらえたら今回は成功です^^
by KOVCH (2011-10-27 21:07) 

KOVCH

lucaさん、こんばんは。
実際にはハンマリング・プリングでやってしまっても全然オッケーだと思いますが、
せっかくなら両方行けるようにしておきたいですよね^^
次回(あれば)はそのフィンガリング系にいってみようかと思ってます。
by KOVCH (2011-10-27 21:15) 

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