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3月12日 ヤフオク報告。 [S3625QM]

すでに動画を先に出していますが、
年が明けて少ししたころに、ヤフオクでギターを1本落札しました。

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念願のアイバニーズ Prestige です。

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最初は J Custom が欲しいと思っていたのですが、貧乏性な自分にはあまりに高級・美麗すぎて、目いっぱい弾くのを躊躇してしまいそうだ、ということでもう少し気軽にガンガン弾きまくれるプレステージの方が良いなと思い始めていました。

なんとなく見ていたヤフオクでかなりお安く出品されていたのを見て、衝動的に入札してしまいました。
色がブルーでキルト杢目というのも”S”シリーズには珍しくて良いなと思って。
終了時間より大分前だったので「どうせ他の人が入札するだろう」と思っていたのですが、そのまま落札してしまいました。

具体的な金額は書けませんが、相当お安く買えました。
これだけ安く落札できたのには、いくつかの理由が推測できます。

0.メルカリの台頭

実は一番大きいのが0番のメルカリの台頭ですね。

これはこのギターに限らず、ヤフオク全体で影響が出ていると考えられます。

メルカリにこれまでオークションをやっていた人が流れて行ってるのも一つの要因です。
メルカリは値上げしないシステムなので(むしろ値下げ交渉ありき)、ヤフオクみたいに勢いで適正価格以上で買ってしまうこともありません。
だから相場が落ち着いている。ヤフオクを見る人は、当然メルカリの相場もチェックしますから、それ以上の値段では買わなくなります。
今では、メルカリで安く仕入れてヤフオクで転売する人も少なくないようです。

さらに、これまでのように複数アカウントを作って、不正に入札額を吊り上げるような人も少なくなっているようです。
他に適正な値段で売ってる場所があればそちらで買うのがあたりまえですよね。
だから、そういう不正な出品者はどんどん淘汰されています。

そういうこともあって、いまはヤフオク全体の相場が下がり気味というか、適正なものに落ち着いてきているみたいですね。

ただ今回のギターはそれよりもさらにかなりお安くゲットできました。
何故かというと、

1.カタログ外のモデル
2.2000年代のPrestige
3.ZRトレモロ
4.15フレットにビビり有り
5.ボディーに傷あり

主にこの5つの理由が考えられます。

Ibanez はカタログ外のモデルをたくさん出してます。
レアな仕様やカラーリングだったりするんですけど、オークションだとあまり人気ないみたいですね。
多分、偽物の可能性を疑われるんだと思います。
今回に関して言えば、かなりしっかりした作りなので、これだけのものを作ってこの落札額で売っていたら確実に大赤字になってしまうはずなので偽物ではないと判断しました。

オークションの時点でも、写真や説明文、評価の内容である程度信頼できるか疑わしいか判断できると思います。

偽物の場合、ほとんどが新品とか、未使用品とかになっています。
偽物を一番安く作れるのは新品の状態ですから。
中古として売るためには、そのためのレリック的な加工やフレットを使い込んだように摩耗させたり、いろいろと手間をかけなければいけません。
そんなことをしていたらたちまち大赤字ですから、使用感のある偽物はあまりありません。

あとは、ボルト・オンのギターだと、ネックだけ本物で、ボディーを安物にすり替えるような場合もあります。

これは写真を見た時点で、ジャックの穴まわりが黒く塗られていたのでその可能性は無いと判断しました。

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Sでジャックまわりを黒く塗っているのは、2000年代前半のプレステージかそれより前の最上級クラスのモデルだけなのです。
安いモデルの色を塗り替えることもできますが、これもやはりそんなことをしたら大赤字です。

何よりも、届いた実物を確認して、偽物ではないと、本物のアイバニーズだと確信しました。

組み込みの精度や作りがとにかく素晴らしい。
これまで持っていた2本のインドニーズとは全然違う。
例えば、ネックの組み込みの精度。
プレステージの方は、コピー用紙1枚の通る隙間もありません。

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S470Bは大丈夫ですが、421の方は余裕で通ってしまいます。

インドニーズの2本は、ネックをとめるボルトのまわりや、ジャック部分の穴に、塗りムラやバリが出ていました。
ブリッジのザグリの処理も雑でした。
しかしこのギターにそういった「雑さ」は感じません。

これだけのものを作って偽物だと言うのならば、むしろ良くやったよと言うでしょう。

2番目の「2000年代のプレステージ」というのは分かりにくいかもしれませんが、アイバニーズファンには大きな問題なのです。
Ibanez の Prestige というと当然「made in Japan」だと思うでしょう。
しかし実は、2000年代の一時期、韓国で作られていたものがあるのです。
それを知っているアイバニーズファンは、2000年代のプレステージは避けるのです。

しかし私はさらに知っているのです。
韓国でプレステージが作られたのは、型番が2000番台のものだけなのです。
(注:同じ型番でも日本製と韓国製と混在してるのもあるようです)
今回はカタログ外なので、正式な型番は分かりませんが、作られた年代や仕様から、おそらくS3625なのでメイド・イン・ジャパンであると判断しました。

と、言いつつも、例外はあるので、商品説明の文章に日本製であることが明記されているのを確認してから入札しました。
(商品到着後ヘッド裏にフジゲンのFとmade in Japan の印字を確認済み)

3番目の不人気要因は、ZRトレモロブリッジですね。

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アイバニーズのロック式ブリッジだと、エッジとか、ロープロエッジとかはすごく評判も良くて人気も高いのですが、このZRトレモロは超絶不人気ですね。

ベアリング式の動作に違和感があるのか、特殊なバネの形状に違和感があるのか、ゼロなんとかシステムに違和感があるのか、とにかく不評です。
現行モデルも、数年前から Lo-Pro Edge に戻っています。

俺はというと、最初に手にしたロック式のギターが S470 のZR2トレモロで、それ以外のものは知らないので全く違和感はないです。
逆に、特殊なバネはテンション調節がすぐにできるし、オクターブ調整も簡単だし、ベアリング式のアームはスムーズだし、むしろこっちの方が良いんじゃないかと思うくらいです。

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ただ、ゼロなんとかシステムは外しました。

クリケット奏法ができない、というのもありますが、アーミングの時、真ん中の、いわゆる「ゼロポイント」で引っ掛かりというか、ワンクッション感じるんですよね。
それが邪魔くさかったのですが、外したら問題なくなりました。
D-Tuner も邪魔くさいから外したいですね。

あとの2つは、出品者さんの説明文にあったこのギターの不具合?箇所ですね。
説明文には「3弦15フレットにバズが出ます」と書いてありました。
「バズってなんじゃ?」と思ったのですが、“ビビり”みたいなもんかな?と判断しました。
それにしても、特定の1フレットだけにビビりがでるのはおかしい。
実は説明文の別の場所に「1弦を0.5mm、6弦を0.7mmにして弾いています」なんて書いてあったので、いくら何でも弦高下げすぎだろうと、もうちょい常識的というか、俺好みの弦高にすればビビりも解消するんじゃないか?と思っていました。

ここは半分賭けでしたが、最悪フレット擦り合わせすれば何とかなるだろうと。
で、弦高を1弦1.5mm、6弦1.8mmほどにしたところ、見事にビビりは無くなりました。
それと同時に音の響きに一気に張りが出ました。

また、ボディーに米粒大の打痕がありますとのことでした。
俺の場合、ギターの傷は気にする箇所と気にならない箇所があります。

嫌なのが、ネック裏の傷。
程度によっては気にならないこともあります。というか大抵は気にならないかも。
でも、気にし始めたら気になってしまうので、できれば避けるようにしています。
(ジャンクギターの場合は、はじめから割り切っているので気にならないです)

あと、Sの中古ギターで多いのが、ボディー側面下側の傷。
ボディーが薄いこともあって、ぶつけたりしてここの塗装が剥がれているのを良くみかけます。
そうすると、座って弾くときに、ちょうどもものあたりに引っ掛かると思うんですよね。
ボディーのくびれの部分が剥がれてバサバサになってたら最悪でしょうね。

ズボラ人間のオイラは、自宅ではパンツ一丁で座って弾くこともありますから、風呂上がりにガリっといった日にはイラっとするでしょうね。

あとは、ピックアップ周辺に大きな傷があった場合、ピッキング時に引っ掛かったりするかもしれないので嫌ですね。

こんな感じで、演奏に少しでも支障がありそうな傷は避けると思います。

今回はボディー下部ということで、目立つけれども演奏には全く支障が無い場所だったので気になりません。
酷く目立つようなら、透明ラッカーで傷を隠す実験をしてみようと思っていたのですが、その必要もなさそうです。

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矢印のところに、ちっちゃな点傷があります。これがボディーについた唯一の傷でした。
前に出したビデオを見ても、どこに傷があるのか分からないと思います。

こんな感じで「これはお得だ!」と判断して入札に至ったわけであります。
衝動的にではありますけれども、瞬時にこれだけの思考を巡らせたわけです。

元々プレステを買おうと思っていて、以前からあれこれと調べていたのが大きいです。
オークションの時には、相場も含めて、商品のことを詳しく知っておくことが大事です。
それと一番重要なのははやはり、出品者が信用できるかどうかを判断することですね。

本当はギターのことを書くつもりだったのですが、オークションについて長くなりすぎました。

次回こそほんとにギターの紹介です。(やっぱりもう少し後になりそうです)
写真たっぷり。

【追記】

6.22フレット

あ、あともう一つありました。
現行(というか、Prestige の製造が日本に戻った5000番台以降)Sシリーズは24フレット仕様になっています。
その前のこのモデルは22フレットまでしか無いんですね。
自分は全く気にしないというか、むしろ22フレットの方が好みなので忘れてました。

フレットの数は好みの良し悪しや、メリット・デメリットもあります。

例えば、24フレットまで増えるのは演奏上大きなメリットです。
でもその分、フロントピックアップの位置が少しリア寄りになります。
フロント特有の甘いトーンがほんの少しだけ損なわれることになります。
フロントとリアの距離が縮まることで、両社の違いがほんの少しだけ少なくなります。

それから、Sのボディー形状の都合上、どうしてもネックの取り付け位置に制限があるので、若干ですがボディーからニョ~ンとネックが伸びた感じになるんですね。
自分は24フレットのS421も持っていますが、ローフレットの方が若干弾きづらくなります。
(ほんの少しですが。そして自分の腕と指が長短いせいもありますが。)
逆に18くらい~のハイフレットはものすごく弾きやすくなります。

どちらを優先するかは好みと腕の長さによるでしょう。

結局はどちらでも人気に大差はないと思うでしょう?
でもね、アイバニーズを欲しがる人の大半はスティーヴ・ヴァイに少なからず憧れを持っているのですよ。
そうなると24フレットというのは「できればあった方が良いなぁ」ぐらいには皆思っているのです。
だから22フレットだと「う~ん、良いんだけど、どうかなぁ、どうしようかなぁ」と若干躊躇してしまいがちな要因となるのです。
最近のSが24フレになったのも、そういう要望が多かったんじゃないかと思われます。

俺はまぁ、どっちでも良い派ではあるのですが、Sに関して言えば22フレットの方が良いんじゃないかと思っています。なんとなくね。まぁこの辺の好みは将来変わるかもしれません。


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NAO

見てると俺も欲しくなってきちゃいました(;'∀')
IBANEZは1本も持っていないので欲しいところです♪
FUJIGEN製なら組込み精度はバッチリですね!
by NAO (2018-04-28 09:56) 

KOVCH

フジゲン製はやはり素晴らしい作りですね。
自分もセミオーダーしたくなっちゃいます^^
アイバニーズのRGやSはかなり用途が絞られちゃいますが、弾きやすさは抜群です。
by KOVCH (2018-04-29 01:29) 

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