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10月10日 LPJのナット交換。 [Gibson LPJ 2013]

前回購入した Gibson LPJ をギターとして機能させる為にナットだけは交換が必要でした。

「確か、以前間違えて注文したTUSQがあったなぁ」と、

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パーツ箱をゴソゴソ探して発掘。

BURNY BLC-65 のチューニングの狂いを少なくするために、TUSQ XL のナットを選んだつもりだったのが間違えて普通のTUSQの方を注文していたもの。ギブソンサイズなのでそのまま使える。

ということでさっそく交換!

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と行きたいところだったのだが、元のナットの接着がとにかく頑丈。
で、ナット本体の強度は低くて、簡単にパリパリと割れてしまう・・・・

普通ナットの固定は、接着剤は小量でナットの底面にしか塗らない。

ところがこれは、指板側にも突板側にもべったりと接着剤が付いていてガッチリ固定されてる。
おまけに木材にもしっかりと食いついて剥がれない。

ギブソン系はこうみたいです。リペアマン泣かせらしいです。

仕方なく、精密鋸でナットを半分に切ったり、食い切りとペンチで引っ張ったり、あて木とハンマーで叩いたり、

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最終的には篆刻で使っている平刀で少しずつ削って何とかここまで綺麗にすることができた。
持ってて良かった、篆刻道具。

ナットの溝の底の方は少々削り込んでも問題はない。平面が残っていれば。
しかし、側面(特に指板)を削ってしまうと音程が狂う可能性が出てしまうので、極力木部には触れないように注意しながら接着剤を落とさなければいけない。

ある程度ナット屑と接着剤がとれたら、細い平ヤスリで平面を出す。削りすぎないように、慎重に少しずつ。

自分はプラモデル用の精密ヤスリを使った。

IMG_0535.jpg

ナットをあててみる。

ギブソンサイズなので大きな加工は必要なさそう。

ただ、幅が少し緩い。溝にピタっとはまるのだが、ネックを逆さまにすると落ちてしまう。
本当は接着剤無しでもピタッとはまって逆さまにしても落ちないくらいが理想らしい。

溝の側面はほとんど削っていないので、元々少し緩めの溝幅だったのかもしれない。

いや、削ってないよ、ほんとに側面は。
それでも平面出しのために整える程度さらっとやすりでなぞるくらいはしたので、それでも駄目なのかな?

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ともかく、今はこれで行くしかないので続行。

元のままだと少し弦高が高かったので、底面を0.5~0.8mmくらい削った。

これも平面を維持するように気をつけながら削る。

側面にバリがあったのでそれも削って除去。

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作業をしながら気になったのだが、中央付近に若干の”ヒケ”がある。

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写真だと分からないが、指板との間に微妙~~に隙間がある箇所が。

うーん、ヒケが無くなるまで側面を削って平面を出しても良いけど、そうすると溝がスカスカになっちゃうし、弦の乗る端の位置(開放弦の位置)も変わって来ちゃうんだよなぁ・・・

だとしたらこのまま行った方が良いのかな?行くしかないか。

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と、高さが決まったらゼリー状瞬間接着剤で固定。塗りすぎないように。

あと真ん中をきっちり合わせるように。

側面の方が少し長かったので、ネックから出っ張った部分を削る。

プラモデル用の精密ヤスリや、バリ取り用セラミックブレードなどを駆使する。

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ナットの指板側の角も念のためサッと削っておく。引っ掛かりを無くす程度。

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最後に、全体を1000~1500番のスポンジヤスリで軽く磨いて、弦を通す溝もサッと綺麗にして完了。

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プラモ工具を使って整形したナット側面。美しい。

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ネックのカーブに沿って、シームレスにつながっている。すごい。天才。

持ってて良かったプラモデル工具。

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ヘッド突板端のトップコート塗料が少し剥がれてしまったけど、これはもう自分にはどうしようもない。元々剥がれていた分もあると思う。

はじめてのナット交換としては大成功だったと思う。さすが俺。天才。俺。
と久しぶりの自画自賛。

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あとはいつものように、ストラップピンをシャーラーのロックピンタイプに交換。

ギブソンはピンに使うネジがフロント側3mm、リア側4mm程度と不規則。

フロント側は手元にあった PARKSONS の互換品がそのまま使えた。
リア側のみ、シャーラー純正のピンを購入した。

どちらも2個セットなので、1組余る。
もう1本ギブソンが増えても大丈夫だぞ!!

スイッチノブも購入。95円。

さて、せっかく弦やブリッジを外したので、このタイミングで全体を綺麗にしておきたい。
しかし、サテンフィニッシュをポリッシュで磨くとテカテカになってしまう。

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といことで、サテン/つや消しトップもテカらせずに磨けるポリッシュを買った。

Doc Simons(ドックシモンズ?ドクターサイモン?)のミラクルギターポリッシュ。

艶消しを潰さず、グロスフィニッシュはピカピカに、ラッカー塗装もO.K.の100%天然素材。
金属パーツも磨けるらしい。まさにミラクル。

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とりあえずヘッドを磨いてみる。

前回記事のヘッド写真とくらべるとかなり綺麗になっている。
艶消しのサテン感も維持されている。

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これなら大丈夫そうだと全体を磨く。

クリーニング効果はあまり高くはないそうだが、綺麗になったと思う。

臭いが結構強くてココナッツオイルのような香り。
元々タバコのヤニ臭がこびりついていたので、ココナッツに包まれてかえって良かった。

その臭いもすぐに薄れた。

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磨いた後は、もともと半シースルー塗装だった下地の木目がより見えるようになった。
見えにくかった分だけヤニが膜を張っていたんだと思う。

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なんかべたついていたピックアップの樹脂カバーも綺麗になった。ヤニのべたつきも取れた。

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ギターも綺麗になったところで、新しい弦を張る。

ナットの高さは、3フレットの一番端を軽くおさえて、1フレット上のを指で押してみる。

ほんの少し隙間があってカチカチと音がすればO.K......らしい。
コピー用紙1枚分の隙間だとも・・・・・要は感覚の問題。難しい。

念のため、少しだけ余裕をもって高さを設定しておいたのだが、最後に底面を整えるヤスリ掛けを失念していた。

これはTUSQだからかもしれないが、番目の大きいやすりでサッと整えただけでも結構削れる。
最終的にはコピー用紙ジャスト1枚分のかなり攻めたセッティングになった。

6弦側は意図的にもう少し高さを出していたので、1枚より少し余裕があるくらいになった。

それでも、4弦はかなりギリギリ。コピー用紙1枚分も無いのでは?
元のタスクの溝が深めだったのか、3フレットが削れて低くなっていたのか。
どちらにせよ、かなり攻め攻めのキワキワセッティングになったがギリ許容範囲には収まっていると思う。

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良い。
ナットの色が変わって引き締まった印象になる。

このTUSQの、まっ白でもアイボリーでもない、グレーがかった感じが格好良い。

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弦高もセッティング。

6弦を2mm、1弦を1.3mm程度にした。レスポールとしては低めにできた。
メイプルネックの影響だろうか?

オクターブチューニングも行う。

IMG_0574.jpg

ピックアップの高さも調整。

アジャスタブルポールピースが出ないうえに、分厚い樹脂カバーのせいでどこまで上げれば適切なのか分からない。

いちおう、カバーの高さを Gibson 推奨の一般的なピックアップの所まで上げたけど、もっと上げないといけないのかも。

この辺は音を出しながら調整して行こう。また後日。

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最後に。

オクターブチューニングを見守る犬の姿。


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